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高森明勅
2011.5.30 13:46

断片的読後感

遅ればせながら『新日本人に訊け!』の読後感を断片的に。

寄贈頂いて直後に読了。

その後直ちに、飛ばし読みで再読した。

私がごくたまにやる読み方だが、最近暫くこんな読み方から遠ざかっていた。

それだけこの本が、私にとって面白かった証拠だ。

一番感動したのは、金美齢氏との対談。

小林さんでなければ引き出せない発言を引き出していて、実に貴重だ。

台湾独立派からも、中国従属派からも、決して聞くことが出来ない台湾の真実がここにある、と感じた。

この対談は結果として、日本に帰化した金氏の名誉回復にも、繋がるはずだ。

小林さんの本質的な゛良さ″も十分、発揮されている。様々な意味で必読の対談。

日本人が知っておくべき中国の「悪」を知る為には、金氏との対談にあわせて、中国に裏切られて日本人になった石平氏との対談が有益。

プラス、中国の侵略の証人ペマ・ギャルポ氏との対談も、勿論見逃せない。

鄭大均氏の在日論は文句なしにリアル。姜尚中批判の辛辣さは、そこらの保守知識人の比ではない。

ビル・トッテン氏のアメリカ批判には共感できる部分が多い一方、日本理解には悪しきアメリカ的偏向が顕著。

中国や北朝鮮にも甘過ぎ。

それを小林さんが見事にたしなめて、面白い読み物になった。

面白さのピカ一は呉善花氏との対談。

この人らしい、生活者の視点に立った日韓比較文化論は秀逸。

日本再発見への大切なヒントに満ちている。

今更ながら、未読の人には是非読んで欲しい近来の快著、と申しておこう。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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